活断層問題も未決着・関電の不誠実な態度が続く中での
大飯原発3・4号機の運転継続の認可に抗議する

 原子力規制委員会は3日、大飯原発3・4号機について「直ちに安全上重大な問題が生じるものではない」として、運転の継続を認める判断を下しました。

 しかし、既に指摘されているように大飯原発3・4号機の重要施設の下を活断層が通っている可能性が言われ、規制委員会の専門家調査団の結論もまだ出ていません。もちろん原発で事故が発生した場合、重要な役割を担う免震重要棟も無ければ、フィルター付ベントもありません。規制委員会の1人は、関西電力について「対策を小出しにして提案する」とその不誠実な態度を批判し、「安全意識の評価では、合格点に達していない」とまで言い切っています。にもかかわらず運転継続の承認です。

 安全は、対策設備や対応マニュアルとともに、それを支え実行する職員の安全意識がなければ機能しません。安全意識がなければ、対策は無きに等しい状態だと言っても過言ではありません。しかも今回の審査は、原発の運転を停止させることなく、運転し続ける中での点検であり、どこまで突っ込んだ検査、審査ができるでしょうかはなはだ疑問です。

 このようなやり方をするなら、原子力規制委員会は、福島第1原発事故から何一つ学んでいないと言わざるを得ません。このような態度で今後の再稼動申請の審査が行われるならば、それは“再稼動ありき”の格好をつけただけの審査になってしまいます。

 私たちは、このようなずさんな検査・審査を行う原子力規制委員会に抗議するとともに、今回の認可が悪しき前例にならないよう、大飯原発3・4号機は運転を停止させ、再度一から検査・審査をやり直すことを強く要求します。