【声明】

能登半島地震での教訓は「やっぱり原発との共存は許されない」
原発の即時停止と岸田政権の原発推進政策の撤回をあらためて求めます

 2024年1月1日に発生した能登半島地震において、多くの人命が失われたことに対し心から哀悼の意を表するとともに、大きな被害を受けた皆様に対し、心からのお見舞いを申し上げます。

 この地震で、多くの家屋が倒壊し、広い範囲で道路が寸断されました。広い範囲で地盤隆起が生じ、港が使えなくなりました。孤立した集落もあります。

 震源地近くの北陸電力志賀原発においても強い揺れと3メートルの津波に襲われ、外部電源の一部から受電ができなくなるなどの影響を受けました。志賀原発は運転停止中ではありましたが、運転停止中も処分の見通しが未だたっていない使用済み核燃料を冷やし続けなければならないのに燃料プールの水が漏れるなど常に事故と隣り合わせであり、事故に発展しなかったことは不幸中の幸いとしか言いようがありません(新潟の柏崎刈羽原発でも同様な事態が起こっています)。自然災害に対する原発の脆弱性を改めて示すと同時に、地震大国である日本においては一日も早く、原発をなくすべきであることが改めて明らかになりました。

 また、地震後は道路が寸断され、救援車両でさえ被災地にたどり着けない地域が多発するなど、とても原発事故時の全住民避難など出来る状況ではなくなることが明らかになり、現在の原子力防災指針とそれに基づく自治体の原子力防災計画(避難計画)は非現実的であり住民を守るためには役に立たないことも改めて露呈しました。さらに、透明性の正確な情報公開についても、今回もなされていたとはとても言えず、この点でも政府と電力資本の本質について私たちは疑念を抱かずにはいられません。

 私たちは改めて、ひとたび事故を起こせば、取り返しのつかない原発を動かすべきではないことを強く訴えます。そして化石燃料使用による気候危機・地球温暖化に対する選択肢は自然エネルギー・再生可能エネルギーの推進であり、これを国が責任でもって正面から取り組むことを、政府と国会、地方自治体に対し重ねて強く訴えます。

2024年2月1日
原発をなくし、自然エネルギーを推進する大阪連絡会
第55回運営委員会

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