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「発足2周年記念のつどい」への報告と提案 [2013.10.25]

「発足2周年記念のつどい」への報告と提案

原発ゼロの会・大阪
事務局長 中村毅

(1)原発をめぐる幾つかの情勢

*福島第一原発の事故現場では、“汚染水漏れ”問題が日に日に深刻化するなど、“収束”とはまったく程遠い状態にあります。私たちは、事態をここまで放置してきた東京電力、また、対策を東電任せにしてきた政府と原子力規制委員会の責任を厳しく追及するとともに、「収束宣言」を撤回し、国・政府が責任を持って、国の総力を結集して汚染水対策に取り組むことを要求します。

*安倍首相は先のIOC総会で、福島の現状について「状況はコントロールされている」「汚染水による影響は、原発の港湾内で完全にブロックされている」と発言しましたが、そうなっていないことは誰の目からも明らかです。私たちは、安倍首相がこうした誤った現状認識を改めて、福島第1原発の事態を“非常事態”として深刻に受け止め、対策を抜本的に強化することを要求します。

*また安倍首相は、原発の海外への 売り込み”を積極的にすすめていますが、日本で欠陥が明らかになった商品を海外で売ろうなどというのは、無責任この上ない話で許されないことです。しかも契約の中には、「放射性廃棄物は日本で処理する」とか「事故が起きた場合、日本のメーカーも責任を持つ」など、とかでもない内容を含んでいます。原発の海外輸出は、将来、国民に大きな危険と負担をもたらす可能性の大きい事業です。

*原子力規制委員会は7月に「新規制基準」を確定し、安倍首相などは“世界一厳しい基準”などと言いふらしています。しかし、実際は福島第一原発事故の経験をベースにしているもので、しかもその発想は、“もう一つ安全装置を追加すれば原発の安全性は確保される”というもので、正に“新たな安全神話”につながる内容になっています。

*7月の参議院選挙で、“原発の再稼動・海外輸出”をかかげる自民党が大勝し、一定困難に見える状況が生まれました。しかし、自民党の原発・エネルギー政策と国民の意識との間には大きな“ねじれ”があり、各種の世論調査を見ても国民の多数意見は“原発ゼロ”です。この“ねじれ”は自民党内部にも及んでおり、小泉元首相の“少なくとも廃棄物の処理方法がない以上、原発はゼロにすべきだ”との発言はその端的な現われです。

*参議院選挙では、原発ゼロをかかげる政党が議席数を減らした中で、“原発ゼロ”を一貫して掲げる日本共産党が大きく躍進しました。“原発ゼロ”“自然エネルギー推進”の国会をつくっていくうえで、新たな基盤が出来たと思います。今こそ、国会内のたたかいと連動し、“原発なくせ”“自然エネルギー推進”の国民運動を大きく前進させることが求められており、また、大きく前進させ.ことが出来る情勢にあることに確信を持って私たちの運動をすすめましょう。

(2)この1年間の私たちの主な取り組み

私たちはこの1年間、以下のような取り組みをすすめてきました。

<2012年>
*10月 7日 原発ゼロの会・大阪 発足1周年記念のつどい(エルおおさか、800人)
*10月31日 大阪府環境農林水産部エネルギー政策課と懇談
*11月 7日 大阪市環境局環境施策課と懇談
*11月11日 全国連絡会の呼びかけに応えての宣伝・署名行動
        ・ヨドバシカメラ前と難波高島屋前での宣伝・署名行動(各100人)
        ・大阪全体では32カ所で約1,780人
*11月27日 原発ゼロの会・大阪 第5回世話人会議
*12月16日投開票の総選挙に対して
        ・学習レジメ「『原発ゼロ』」の日本へ 今私たちがすべきこと」の発行
        ・宣伝カーからの訴え(12/2 大阪市内7カ所で)
        ・国会議員・候補者個人へのアンケート(7政党・無所属の33人から回答)
        ・アピール「原発推進派の議員・政党を退場させ、原発ゼロの議員を大量に送り出そう!」の発表
*12月17日 第1回3・10実行委員会(以後1/31、2/20、3/27)

<2013年>
* 1月23日 原発ゼロの会・大阪 第6回世話人会議
* 2月15日 3・10集会と会員拡大で申し入れ行動
* 3月10日 さよなら原発3.10関西2万人行動(中之島公園中心に1万1000人)
* 3月23日 「渡されたバトン~さよなら原発~」完成試写会
* 4月 2日 「河南町における小水力発電の可能性」についての学習会(20人)
* 5月16日 原発ゼロの会・大阪 第7回世話人会議
* 5月30日 学習会「原発ゼロへの道と参議院選挙」(講師=吉井英勝さん。国労会館・133人)
* 6月 2日 6・2ノーニュークスデイ(東京。271人+現地合流56人)
        千日前・ビッグカメラ前では大阪労連、梅田・歩道橋上では新婦人が宣伝行動
* 6月21日 堺市桃山台配水場の小水力発電の見学会(13人)
* 6月26日 関電株主総会での株主への宣伝行動(神戸ポートアイランド)
* 7月 3日 原子力規制委員会の新規制基準に対する私たちの見解「新たな“安全神話”に基づく原発の審査、再稼動は許されない」を発表
* 7月 4日 参議院選挙アピール「参議院選挙で、原発推進とキッパリ手を切り、“原発ゼロ”“自然エネルギー推進”の国会をつくろう」を発表
* 7月 9日 声明「関西電力をはじめとする電力各社の原発の再稼動申請に強く抗議する」発表
* 7月26日 参議院選挙の結果について「国民の声は“原発ゼロ”“自然エネルギー推進” 世論の力で原発の再稼動・海外輸出にストップをかけよう」を発表
* 8月 9日 河南町での学習会「河南町における小水力発電の可能性」(23人)
* 9月吉日 原発ゼロの会・大阪「財政確立募金」のお願いを郵送
* 9月11日 汚染水・安倍発言問題で「福島第1原発の汚染水漏れに対する抜本的な対策とくにの総力を挙げた取り組みを要求する」を発表
* 9月15日 9.15もう動かすな原発! 福井集会に代表派遣
*10月 2日 原発ゼロの会・大阪 第8回世話人会議
*10月 3日 八尾市における太陽光発電の取り組みの見学会(10人)
*10月13日 10.13 NO NUKES DAY

(3)取り組みのまとめと今後の方針

1)原発ゼロをめざす集会や宣伝行動

*今年の“3・11”は曜日の関係で1日早めて3月10日に、中之島公園内の3会場で1万1千人が参加して開催されました。今回は大阪で原発なくそうの運動をすすめている主な団体が「なくそう原発」の一点で集まることができ、参加者を元気づけ、府民に強くアピールすることが出来ました。しかし、改善すべき点もいくつかありました。今後ともこうした集会・デモが、“大阪の脱原発運動を結集する一日共闘方式の集会・デモ”として、対等・平等の運営の上に取り組まれるよう努力していきます。

*原子力規制委員会の「新規制基準」の発表や参議院選挙を目前に控えた6月2日、原発をなくす全国連絡会、さよなら原発1000万人アクション、首都圏反原発連合の3団体の呼びかけで「6・2ノーニュークスデイ」が東京で開催され、明治公園集会には1万8千人、国会周辺行動には6万人が参加する大きな取り組みとなりました。全国の仲間が結集して大規模な行動を起こすことの意義を確認して、当日は新幹線で270人、現地合流で60人など、大阪から330人が参加しました。またこの日は大阪労連が千日前で、新婦人が梅田・歩道橋上で宣伝・署名行動を行いました。

*原発ゼロの会としての街頭宣伝行動は昨年11月11日の全国連絡会の呼びかけにこたえた宣伝行動(キタとミナミで約100人規模の宣伝・署名行動。大阪全体では32ヶ所で約1780人)と12月2日の2回にとどまりました。街頭に打って出でる宣伝行動は、府民に直接訴える行動ですが、同時に行動への参加者を元気付づけます。

*今後、毎月11日のイレブン行動を府的にも、地域的にも積極的に取り組むようにしましょう。
また、関電本社前で隔週の金曜日に取り組まれているTwit No Nukes 大阪の抗議行動、あるいは地域での金曜日行動にも積極的に取り組みましょう。
また、各人が持っているツイッターやフェイスブックなど手軽な情報拡散手段を大いに活用し、“原発なくせ”“自然エネルギー推進”の輪を大きく広げていきましょう。

2)自然エネルギー推進の取り組み

*この間、「河南町における小水力発電の可能性」についての学習会を2回開催し、また、堺市の桃山台配水場の小水力発電の見学会、八尾市の太陽光発電(個人宅および公共施設)の見学会に取り組んできました。1月の大阪から公害をなくす会の公害環境デーの午前中のワークショップで、また、本日の“つどい”でも午前中に「自然エネルギー推進展示・説明会」を開催しました。

*自然エネルギー推進の課題は、自治体では“地球温暖化防止対策”など様々な角度から、いろいろな形で取り組まれていますが、まだ大きなうねりにはなっていません。

*自然エネルギー推進の取り組みは、私たち原発ゼロの会・大阪の発足時点からの2本柱の活動の一つです。原発ゼロを決断させる取り組みと並行して、自然エネルギーを推進していく、特にそれぞれの地域・自治体で、そこにある資源を活用しながら推進していく取り組みを積極的にすすめましょう。

3)行政との懇談

*この間、大阪府と1回、大阪市と1回、原発問題や自然エネルギー推進の問題で懇談してきました。大飯原発再稼動の是非や電力・エネルギー供給についての考え方には一定の隔たりがあるものの、自然エネルギーの推進では一致する点が沢山ありました。

*特に大阪府と大阪市ではこの5月に、今日、記念講演をしていただいた大島先生などもメンバーに加わった大阪府市エネルギー戦略会議が『大阪府市エネルギー戦略の提言』をまとめています。その内容は、大阪府・市のエネルギー問題というよりも、原発依存からの脱却の必要性、エネルギー戦略のあるべき方向、その中で自治体が果たすべき役割などが論じられています。

*これなども参照しながら、各自治体で行政と懇談し、議会に要請し、住民・行政・議会が一体となって例えば“自然エネルギー推進都市宣言”のような取り組みもすすめ、それぞれの地域・自治体で自然エネルギー推進を抜本的に強化し、具体的に実現していく取り組みをすすめましょう。

4)私たちの運動と選挙

*私たちはこの間、昨年末の総選挙と今年7月の参議院選挙という二つの大きな国政選挙を経験しました。その中で私たちは、原発をなくせという運動を前進させるためにも、また、本当に国の電力・エネルギー政策を転換させるためにも、“原発ゼロ”“自然エネルギー推進”の国会をつくっていくことも大事な取り組みであるという認識に至りました。

*勿論、私たちは政治団体ではありませんし、特定の政党を支持する組織でもありませんが、原発をなくし、自然エネルギーを推進するために、少なくとも「原発推進派の議員・政党を退場させ、原発ゼロの議員を大量に送り出そう!」「原発推進とキッパリ手を切り、“原発ゼロ”“自然エネルギー推進”の国会をつくろう」などという点では一致し、今後とも選挙を重視して取り組んでいきたいと思います。

5)組織・財政について

*原発ゼロの会・大阪の会員数は、9月30日現在、団体会員が139団体、個人会員が1806人です。但し、昨年の10月1日からこの1年間の伸びは9団体・174個人にとどまっていまっており、大幅に鈍化しています。原発ゼロの仲間と会員を増やしていくことは、私たちの運動にとって欠かせないことです。会員増やしを重要な課題として取り組みましょう。

*また、原発ゼロの会・大阪の財政は、団体の年会費と個人の入会金でまかなわれていますが、現状では求められる運動を作り上げる体制を保障する財政規模に至っていません。そんな点を補うために本年9月には個人会員の皆さんに「財政確立募金」をお願いし、現在までに約150人の方々から募金が寄せられています。

*どんな運動も組織と財政を伴います。情勢に相応しい取り組みが出来るよう財政を確立していく、そのためにも原発ゼロの会・大阪を大きくしていくことを基本に、財政の確立の面でも頑張っていきたいと思います。

(4)終わりに

 私たちの現時点での中心要求は、①原発の再稼動と海外輸出をするな! ②国は責任をもって汚染水対策に全力を挙げよ! ③原発ゼロを決断し、自然エネルギー推進に転換せよ!の3点です。これらの要求を基礎に原発なくせの運動、自然エネルギー推進の取り組みを大いに学習もし、交流もしながら前進していきたいと思います。

 来年は3・11から3年になります。私たちの運動を前進させるとともに、もう一度、福島の現状にスポットを当てて被災地の人たちの実態に寄り添った運動を追求し、また、福島や福井の現状から原発の問題点を学び直し、私たちの3年間の運動も総括しながら、より大きくな展望を切り開く1年にしていきたいと思います。

 共に頑張りましょう。

以上

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