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「おおさかスマートエネルギーブラン(案)」についてのパブリックコメント(意見・要望書)[2021.2.9]

「おおさかスマートエネルギーブラン(案)」についてのパブリックコメント(意見・要望書)

2021年2月9日

原発ゼロの会・大阪
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 本年1月29日に発表された大阪府と大阪市の「おおさかスマートエネルギープラン(案)」について、以下のような意見と要望を提出しますので、前向き受け止め、取り入れてくださいますようお願いします。

①脱炭素化だけでなく「脱原発」も

原発について、「原子力発電については、使用済み核燃料の処分問題がいまだに未解決であるといった課題を踏まえると、最終的にはゼロを目指し、その依存度を限りなく低下」させるという方針である(P4)。ここまではっきり原発の“ゼロを目指し”としているなら、1ページの「プランの目的」の「脱炭素化時代の『新たなエネルギー社会』の構築」も、「脱原発・脱炭素化時代の『新たなエネルギー社会』の構築」として、目的を明確にすべきだ。

②自然エネ・再エネの普及・拡大目標の大幅な引き上げを

2030年度のエネルギー目標は、太陽光発電など自立・分散型エネルギーの導入量は累計で250万kW以上、再エネ利用率は電力需要量の同35%以上、エネルギー利用効率は2012年比で40%以上改善するという数値となっている(6ページ)。「答申素案」では再エネ拡大目標が125万kWだったことに比べれば目標数値が引き上げられたことは評価できる。しかし、もし250万kWの全てが太陽光発電だったとした場合、年間の発電量は25億kWh程度に過ぎず、大阪府民の全消費電力量600億kWhの5%程度にしかならない。もっと引き上げるべきである。

③再エネ利用率の目標に見合う再エネ拡大目標を

再エネ利用率を電力需要量の35%以上にするという目標であるが、その電力量は年間210億kWhとなる。その目標値からしても自立・分散型エネルギーの導入量目標250万kW(発電量25億kWh)はあまりにも低すぎる。もし、大阪の電力需要量(年間600億kWh)の35%以上を再エネで賄う、そのうち半分を大阪府域での再エネ発電で賄おうとするなら、導入量目標はプランの6倍、1500万kW(発電量は年間150億kWh)に引き上げるべきである。

④エネルギー利用の効率化は、どれくらい電力需要を削減するかを明記すべき

エネルギー利用効率を2012年比で40%以上改善するという方針である。簡単に言えば2012年には100kWで生産していたものを60kWで生産できるようにするということであるが、それが大阪の電力需要量をどれだけ削減するかを明記すべきである。

⑤視野を大阪府全域に広げ、多様な資源を活用するエネルギー政策に

8ページの「再生可能エネルギーの普及拡大」の項では、太陽光発電以外で未利用熱(地中熱等)利用、バイオマスエネルギー、風力発電、小水力発電などの検討も書かれているが、全体にはこの分野の記述が弱い。大阪府は面積が小さいといえども能勢から岬町まで広大である。地中熱や太陽熱利用、木質・畜産・食品バイオ、六甲や生駒、葛城山系から流れ出る川を利用しての小水力発電、小型風力発電など多様な資源が存在する。視野を大阪市だけでなく大阪府全域に広げたエネルギー政策にすべきである。

⑥効果的推進では“自然エネ・再エネ資料館のようなもの”も

第Ⅵ章の「エネルギー政策の効果的な推進」(16~17ページ)では、エネルギー政策の効果的な推進として「おおさかスマートエネルギー協議会」の活用とPlan→Do→Check→Actionという進行管理の一般論が書かれているだけで、自然エネ・再エネの取り組みの重要性を府民に理解してもらい、この取り組みに参加してもらうというプランがない。私たちは、そこに行けば地球温暖化の深刻さや自然エネ・再エネとはどんなものかが展示や実物、模型でわかる“資料館”のようなものの設置を強く要求ている。かつて鶴見緑地公園にあった「生き生き地球館」のリニューアル・再建でも構わない。ぜひ検討すべきである。

以上

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