トピックス - 最新エントリー

 東日本大震災・福島第一原発事故の発生から4年が経とうとする3月8日、大阪市北区の区民ホールと扇町公園で、“さよなら原発3.8関西アクション”が行われました。午前中の北区民ホールでの特別企画には約500名が参加。北海道から講演にかけつけた北海道がんセンター名誉院長の西尾正道さんのお話「原発事故による放射能被ばく」を熱心に聞き入りました。今年は、並行して集会会場となる扇町公園でライブパフォーマンスを行いうたごえ協議会の合唱や島唄「ユイゆい」など、交流のひろばでは、森松明希子さんを囲んでなどを開催、また、多くの団体がテントのブース出店で会場を盛り上げました。午後の前段・本集会には3500人が参加。前段では、各団体代表者による“2分間アピール”、こどもみこしなどがありました。後半の本集会では主催あいさつ、ゲストアピール(中嶌哲演さん、うのさえこさん、華蓮さん、西尾正道さん)と、「一切の原発再稼動を許さない」「原発ゼロで十分、電気は足りている。『脱原発、再生可能エネルギー=優先接続・優先給電』政策への転換を」を盛り込んだ集会決議を確認しました。集会後は天六梅田コースと西梅田コースの2コースに分かれてパレードし、道行く人たちにアピールしました。

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 全労連近畿ブロックは、2月3日(火)に関西電力の高浜・大飯原発の再稼働に反対して、関西電力本社に向けた抗議のデモを行います。当日は、午後5時より中之島公園「女神像」前で集会を開いた後、御堂筋-関電本社前-西梅田公園のコースでデモ行進を行います。昨年5月、福井地裁は関西電力大飯原発3・4号機について、人の生命と生存を脅かす原発の運転は認められないとして、運転を差し止める判決を下しました。高浜原発も同じ問題点を持つにもかかわらず関西電力は3・4号機再稼働の申請を行い、しかも使用年数が40年を超える1・2号機については延長の使用を申請しようとしています。全労連近畿ブロックの「2.3関西電力本社抗議デモ」は、関西電力のこうした姿勢に厳しく抗議し、“関西電力の身勝手を許さない!”の声を広げる行動です。原発ゼロをめざすみなさん、積極的に参加しましょう。

>>詳しくはこちらをクリックして下さい。
 

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 原発ゼロの会・大阪も参加する「さよなら原発 関西アクション実行委員会」は、3月8日(日)、扇町公園をメイン会場に「さよなら原発 関西アクション~とめよう!高浜原発~」を開催します。これは3.11のメモリアル行動として、原発をなくそうと運動しているさまざまな団体・組織が、原発なくそうの一点で集まって行う行動です。当日、扇町公園では午前11時から食べ物の出店や物品販売、展示などのブース企画が行われ、舞台ではかわさきゆたかさん、うたごえ協議会など5組の人たちがライブパフォーマンスを披露します。一方、北区民センターでは10時20分から映画「チェルノブイリ28年目の子どもたち」の上映、北海道がんセンター・西尾名誉院長の講演「原発事故による放射線被ばく」が行われます。また、正午から公園では「交流のひろば」や「2分間アピール」があり、そして、1時過ぎからは中嶌哲演さんらゲスト4人のアピールなどを含む「本集会」が行われ、最後は西梅田・天六梅田の2コースでパレードをします。原発をなくそうと願う人、全員集合しましょう>

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 原発ゼロの会・大阪は11月28日、今回の国会解散・総選挙に当たってのアピール「“原発ゼロ・自然エネルギー推進”勢力の躍進で、原発ゼロに向けた新たな展望を切り開こう!」を発表しました。アピールでは今度の選挙を、「大飯原発3・4号機の運転差止め請求で〝人の生命・生存こそ最も大切なもの〟として原告勝訴の判決を下した福井地裁の判断を国政の場にも広げ、原発ゼロの国会をつくる大事な選挙」と位置づけ、「原発ゼロ・自然エネルギー推進を明確に掲げる議員、経済優先ではなく人の生命と生存を大切にする議員を大量に国会へ送り出し、原発ゼロに向けた新たな展望を切り開こう」と呼びかけています。アピールではまた、〝人の生命・生存こそ最も大切なもの〟は、憲法13条の幸福追求権、25条の生存権そのものであり、日本憲法の平和主義とも密接に結びついた理念だとして、「原発ゼロ・自然エネルギー推進、そして、憲法をまもれの声を大阪の隅々にまで届けよう」訴えています。

>>アピールの全文はこちらをクリックして下さい。
 

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 10月5日に開催の“発足3周年記念のつどい”には360人の方が参加。午後の部で記念講演の福島原発避難者訴訟団長の早川篤雄さんのお話や、金谷世話人代表のデンマークの自然エネルギーの視察の報告などに熱心に聞き入りました。“つどい”には、Twit No Nukes から代表の方が来られ連帯の挨拶と、会場一体となるゼロコールをリードしていただきました。最後に、うたごえの皆さんと一緒にWE SHALL OVERCOMの合唱で“つどい”をしめくくりました。

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 原発ゼロの会・大阪は9月24日、参議院議員会館内で、午前中に経済産業省・環境省、午後には原子力規制庁と懇談を行いました。これは現在取り組んでいる国会請願署名に寄せられた大阪府民の声を国の担当者に直接伝えようと計画されたもので、原発ゼロの会・大阪からは中村事務局長をはじめ5人、経産省から7人と環境省から1人、原子力規制庁から8人が出席しました。ゼロの会は、「福島第一原発の汚染水対策は一向に収束していない。東電任せにせず国を挙げて取り組むべきだ」「大飯・高浜原発で事故が起これば琵琶湖が汚染されて近畿は大変なことになる。そうならないためにも若狭湾の原発をなくすべきだ」「“世界一厳しい規制基準”と言うが、その根拠は何か」「そもそも処理方法のない放射性廃棄物問題をどう考えているのか」などを要望し、問い正しました。

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原発ゼロの会・大阪の9・24省庁懇談・要請の概要

●月日 2014年9月24日(水)
●場所 参院議員会館・地下1階B108会議室

■経産省・環境省との懇談・要請

●時間 11時~12時20分
●出席

環境省地球環境局地球温暖化対策課 課長補佐
資源エネルギー庁長官官房総合政策課 室長補佐
資源エネルギー庁省エネ・新エネ部新エネ対策課  課長補佐
 同 原子力発電立地対策・広報室 課長補佐
 同 原子力立地・核燃料サイクル産業課 課長補佐
 同 原子力政策課 原発事故収束対応室 課長補佐
 同 原子力政策課 課長補佐
 同 原子力立地・核燃料サイクル産業課 専門職

(1)福島第一原発事故に係わって

①東電と政府、原子力規制庁は当面の最重点課題として、国の総力を挙げて汚染水対策、事故の収束に全力で取り組むこと。4号機の使用済み核燃料の移設の到達点はどうなっているのか。

②東電は“敷地外に出た放射能は無主物”だの、避難者で自殺した人を“個体の脆弱性”など発言している。こうした無責任な発言を戒め、“最大の環境破壊”“最悪の公害”に対し真剣に、誠意をもって対応するよう指導すべきではないか。

●汚染水対策について(原子力政策課)
 昨年9月に3つの基本方針を策定している。汚染源を取り除く、地下水を汚染源に近づけない、汚染水を漏らさない。それに沿って重層的に対策をとっている。溜まった汚染水については多核種除去設備ALPSで浄化中。一時期止まっている時期あったが、本年6月から全系で運転をしている。それに加えて、東京電力ではALPSを増設している。今年9月にも増設した設備での浄化試験を開始している。タンク内の溜まっている汚染水の濃度をしっかり落としてリスクを下げて処理を進めている。

 2つ目の汚染源に地下水を近づけないという点では、いま汚染水は増えている状況。地下水から建屋の中に入ってしまうことが原因。まず建屋に入らないように対策をとっている。今年5月に地下水バイパスが動き始めた。建屋の山側で建屋に水が入る前に水を汲み上げるという方法。先日東京電力の発表では、1日100~130分くらいの止水効果があるという報告だった。同時に国の予算で凍土壁を計画。建屋の周りを凍土の壁で囲むもの。年度内に凍結を開始すべく、本年6月から着工を開始している。凍結開始に向けた準備作業を行なっている。

 漏らさない対策では、昨年フランジ型というボルト締め型のタンクから漏れが発生した。溶接型のタンクを増設するなどして対応している。水が流出しないよう地盤の改良も行なっているとともに、護岸部で地盤の改良も行なっている。こうして3つの角度から対応を進めている。

●4号機の使用済み核燃料について(原子力立地核燃料・サイクル対策課)
 現状は昨年の11月18日から燃料取出しを開始している。順次、共用ブールに移設を開始している段階だ。9月22日までに1533体中1254体、約80%以上の移設を完了している。予定通り今年末ごろの完了をめざして作業をしている。

●東電の“無主物”などの発言について(原子力政策課)
 賠償やっている部署の担当だが、本日は調整の結果、都合が合わず同席できなかった。代わって申し伝えておく。

●ゼロの会・大阪
 いま、汚染水対策はあたかも順調に進んでいると、なんら問題がないかのような回答だったが、実際は凍土壁でやるというのもほとんど不可能じゃないかという報道がある。昨年、生野銀山の見学に行ったが、最大の問題は地下水をどうするかということだった。日本はトンネルを作ったりする中で、地下水に対する対策は民間がたくさん方法・技術を持っていると思う。そういう叡智を結集して今の問題に対応すべきだと考える。今のように汚染水をタンクに貯めていくやり方は、汚染水は無限に貯められるわけではないのだからいずれは絶対に破綻すると思う。

●ゼロの会・大阪
 
東電任せではないか。国がもっと責任持ってやるべきだ。国民はとても不安だ。東電がどうやっているとかではなく、国がどう責任を持って対応しているかということが聞きたい。

●宮本たけし衆議院議員
 
汚染水は完全にブロックされているというのは、IOCオリンピック招致のときの首相の発言だと思うが、つい最近、小渕優子経済産業大臣も福島の視察をしたあとに、汚染水はブロックされていると発言したと聞いている。事実ですね? オリンピックの招致のときにブロックされたという発言だったが、その後の推移を見れば、発言のようにはなっていないじゃないか。よもや直近でそういう発言をされるというのは意外だったんだけども。小渕大臣の発言は安倍首相の現状認識と同主旨だと捉えていいのかな。

●原子力政策課
 
基本的にはそう捉えられてよいかと思います。

●ゼロの会・大阪
 その認識は国民の認識と大きくズレていると思う。われわれは原発事故は最大の環境破壊であり、最悪の公害だと考えている。一つの企業があれほどの事故を起こして住民が住めなくなる。生活できなくなる。関連死の人が地震、津波で亡くなった人より多くなっている。東京電力はミナマタ病における窒素水俣とか、大気汚染のときのコンビナートや工場などと同様に責任を持たなければならないと思う。そういう点では“無主物”や“個体の脆弱性”などという無責任な考え方は改めるよう国として指導すべきだ。

(2)大飯・高浜をはじめとするすべての原発の再稼働を止めること

①大飯・高浜原発で、福島第1原発同様の事故が起きれば琵琶湖の水が汚染され、近畿1400万人の飲み水が無くなる。京都や大阪も避難区域になる可能性もある。そんなことは絶対起こしてもらいたくない。最大の保証は若狭湾の原発をなくすことだ。

②飯原発運転差止請求に対する福井地裁の判決をどう受け止めているか。

③イベントツリー・多重防御についてどう考えるのか

●大飯・高浜原発について(資源エネルギー庁)
 われわれ資源エネルギー庁、国としては4月に「エネルギー基本計画」を閣議で決定した。安全審査を通った原発については再稼動を進めさせていただくというのが政府の方針だ。
風向きでどういったシミュレーションになるのかとかは、国で責任を持って出したシミュレーションではないので、正確なコメントはできない。そこは差し控えさせていただく。

●ゼロの会・大阪
 では、国としてシミュレーションをしていただけるのか。これは、民間研究所が出しているソフトを買って、わたしが出したシミュレーションだ。国としてやっていただけるか。大事な問題ではないか。

●宮本たけし衆議院議員
 大飯・高浜原発で事故が起こった場合の琵琶湖への影響はないと言えるのか。一般的に影響があると認められるなんてことは、別に正確なシミュレーションがなくても判断つくのではないか。ここで事故があれば、影響あるよな? シミュレーションをわしらがやったわけではないから、答えを差し控えるというのは、どういうことなのか。頭からそういう発言だから、ものすごく前のめりで再稼動に向かっているんだなという印象を受ける。

●ゼロの会・大阪
 われわれ関西の人間が思っているのは、大飯・高浜で原発事故があれば、琵琶湖が汚染されて1400万人の飲み水がなくなる、という不安だ。そこから出発して問題を考えている。大阪でもこういう特殊性がある。近くの原発で事故が起きた場合、それぞれの地域でそれぞれの対応を考えていく必要があるはずだ。

(3)再稼働問題について

①川内原発について、福島第1原発の事故の真相も解明できていない、川内原発周辺住民の「避難計画」もない。そんな状況の中でなぜOKが出せるのか。

②新「規制基準」について“世界一厳しい基準”と言うが、その根拠は何か。

③放射性廃棄物の問題をどう考えているか。

●ゼロの会・大阪
 九州出身だから分かるが、あのあたりは道が狭い。避難計画を作ってもそのとおりに動けるかどうか。渋滞もある。どう考えているか。

●新エネルギー対策課
 渋滞などの件はその通りだ。訓練が必要だ。完璧ではないが、合理性はある。さらに充実を目指している。

●ゼロの会・大阪
 まだ審査できる条件も整っていないのにOK出して、今から詰めますという考え方だ。
 新「規制基準」は膨大な資料だが、わたしも読んだ。“世界一厳しい基準だ”などというが、海外の基準の現状などについて記述はどこにもない。何を根拠に“世界一厳しい基準だ”などと言っているのか。

●原子力立地・核燃料サイクル産業課
 放射性廃棄物の問題は、ガラス固化して地層に埋めるという方法をとる。

●ゼロの会・大阪
 これはドイツの友人からもらったナウマン象の骨で創った細工物のレプリカだ。これが作られたのが3万5千年前。誰も3万5千年前のことなどわからない。しかし、放射性廃棄物の半減期は長く、安全なレベルになるまでに10数万年もかかる、誰が何万年、十何万年も先の管理に責任を持てるのか。持てるはずがない。未来の世代に“負の遺産”を残すようなことをしてはならない。

●原子力立地・核燃料サイクル産業課
 宇宙投棄、海洋投棄、いろいろな方法が考えられたが、現段階でもっとも安全性の高いのは地層処分だ。人間の生活に支障のないよう隔離する。

●ゼロの会・大阪
 放射性廃棄物の処理問題については、ああだこうだと案が提示されるがどれも成功していない。どんな商品も廃棄のことも含めて対策が立てられて初めて売りに出され、実用に供される。原発はその一番大事なところが解決していないのに動かしていることが大問題。“トイレのないマンション”と言われている。処理方法が確立していない原発の再稼働はすべきでない。

●宮本たけし衆議院議員
 宇宙とか、そんなことを本気で思っているのか・・・。

(4)原発の海外輸出や自然エネルギーへの転換について

①絶対的安全性が確保されていない原発の輸出は、欠陥商品の輸出であり認められない。

②「原子力協定」で“放射性廃棄物は日本に持ち帰るようになっている”とか、“事故を起こした場合の補償は、日本の製造メーカーが負うようになっている”と聞くが真相はどうなっているか。

③原発ゼロ・自然エネルギー推進を決断すべき時だと考えるがどう考えているか。そのためにも『エネルギー基本計画』は撤回し、原発ゼロ・自然エネルギー推進に抜本的に書き改めるべきだと考えるがどうか。

●原子力協定について(原子力政策課)
 原子力協定には、インドなどへ輸出した原発の廃棄物を日本で処理するなどというルールは入っていない。

●自然エネルギーについて(新エネルギー対策課)
 『エネルギー基本計画』では自然エネルギーの活用もうたっている。計画でも最大限推進し、50%を目指すとしている。ただ、供給の不安定さ、コストの問題がある。

●ゼロの会・大阪
 自然エネルギーを最大限推進というのは、それはそれで結構なことだ、しかし、『エネルギー基本計画』はもう一方で原発を「ベースロード電源」と位置づけている。これでは自然エネルギー推進に本腰が入るはずがない。『エネルギー基本計画』を脱原発・自然エネルギーに書き改めるべきだ。

 (『ドイツにおけるエネルギーシフト』というパンフレットを示し)これを誰が発行していると思うか。ドイツの脱原発団体ではなくドイツ連邦共和国大使館・領事館が発行しているのだ。国を挙げての取り組みということはそういうことだ。ドイツでは公共施設やコンビニの屋根にも太陽光パネルをつけている。国を挙げての国民運動にしていく必要がある。

●宮本たけし衆議院議員
 ドイツの大使館に国会議員が呼ばれて、エネルギー政策について大使から生で方針を聞いたことがある。メルケル現首相は元は原発依存の考えだった。チェルノブイリ原発事故後、ドイツ南部では今もキノコが食べられない。それでも、原発をやめようとは思わなかった。まだ日本があったからだ。日本なら安全に原発を動かす技術があるのではないか。しかし、日本でも事故が起きた。ドイツは原発を安全に動かすことは無理だと分かった。それで国を上げて方針を変えた。

●新エネルギー対策課
 エネルギーミックスの考え方もある。

●資源エネルギー庁長官官房
 喫緊のエネルギー供給という短期の問題と、2030年までにどうしていくか、原発依存度を下げていくかという中・長期の問題がある。言われたように、原発依存を止める障害になっている問題のひとつは、国民運動になっていないということだ。

●宮本たけし衆議院議員
 原発はいらないという国民が半数以上だ。現に原発なしでもやっていけている。

●資源エネルギー庁長官官房
 原発なしではやっていけていない。大阪も中小企業の町だ。産業を守る視点も必要だ。家庭では、総括原価方式による電気料金値上げに何とかしてくれと言っている。世論調査はわたしも見ている。NHKの調査でも原発即ゼロは10%で将来はゼロとあわせても現状維持と拮抗していたと思う。

●宮本たけし衆議院議員
 同数?即ゼロと比べるからだ。現状維持が2割程度なのに対し、原発は減らすべき、廃止すべきが7割~8割になっている。

●ゼロの会・大阪
 原発事故処理に関わる費用を電気料金に転嫁しているのが総括原価方式ではないか。
 原発をなくしたら産業、経済が立ち行かないなどという経済優先の主張は間違っているとしたのが福井地裁判決だ。ドイツ大使館から発行のパンフレットでもそうした論点に一つ一つ反論している。要は決断することだ。ドイツのような決断をすれば原発ゼロは可能だ。そのことを強調して懇談を終えたい。


■原子力規制庁との懇談・要請

●時間 13時~14時15分
●出席

原子力規制部安全規制管理官(地震・津波安全対策担当)  統括係長
原子力規制部安全規制管理官(PWR担当)  統括係長
原子力規制部東電福島第一原発事故対策室 管理官補佐
 同  特殊施設審議官
長官官房技術基盤課 課長補佐
放射線防御対策部原子力防災政策課  課長補佐
放射線防御対策部監視情報課  環境放射能対策課
安全規制管理官(廃棄物・貯蔵・輸送担当)  統括係長

(1)汚染水対策・4号機の使用済み核燃料の移設について

●東電福島第一原発事故対策室
 汚染水対策に対する規制庁の立場をまずご紹介したい。汚染水対策の実施者は東京電力。所管省庁は経産省。われわれは、東京電力なり経産省がやっている行為が悪影響を及ぼしたり、労働者に過剰な被ばくを与えるようなことがないかというようなことを、原子炉等規制法という法律に基づいてチェックするのが使命。実施計画という計画の中で、ヒアリングしながら確認をしている立場。

 汚染水対策については、一元的には政府の廃炉・汚染水対策関係閣僚会議で、具体的な内容は資源エネルギー庁のワーキングチームやサブグループなどの下で指導されている。先週、汚染水対策として区切りがついたのは、凍土壁という建屋の周りを囲う計画を、海側と陸側と2分割で工事を行なう計画になっているが、陸側の部分が工事を行なうにあたって、地下に埋設している汚染水を含んだ構造物とか埋設しているものに対して悪影響を与えないかどうかということを確認し、問題がないと判断したところ。

 海側のトレンチ、建屋から海につながっている部分で、昔非常用発電機の冷却配管を通している地下の坑道があるが、そこに事故由来の高濃度の汚染水が溜まっている部分があり、そこをどのように除去していくかということについて、東京電力から氷の壁で止水した上で高濃度の汚染水を取り除くという説明を受けている。氷の壁がそもそも汚染水を取り除くにあたって十分なものかどうかということもわれわれの中で公開で検討会を開催している。トレンチの氷の壁については今後もどのように対策していくか検討中。

 4号機の使用済み核燃料については、夏場定期点検のクレーンの停止時期があったが、9月4日以降再開していることを確認している。Jビレッヂに10名以上の検査官を配置していて、定期的に進行状況の確認を行なっている。特にトラブル、遅延の報告はない。東電の設定している年内の作業終了が見込めると聞いている。作業員に過大な被ばくがかからないような対策の取り組みも確認している。

●ゼロの会・大阪
 みなさんも、事故を起こした点では責任をもつところだと思うが、凍土壁の問題、マスコミでも無理じゃないかと報道されている。ところで山側から1日400トンの地下水が、原子炉冷却で1日400トン、合計1日800㌧の汚染水が発生し、そのうち400トンをALPSで処理して再利用し、残る400トンの汚染水をタンクに貯めるということになっていると聞くが正しいか。

●東電福島第一原発事故対策室
 最新の報告では、東京電力が地下水バイパスを作っており、建屋に入る直前で汲み上げて放射性濃度を下げた状態で処理していると聞いている。流入量が400トンというのは、最新の情報かどうか正確ではない。ALPSについては、さらに高性能の設備を増設していると聞いている。

●ゼロの会・大阪
 わたしたち国民から見れば、タンクにどんどん汚染水を貯めていくというやり方が、早晩破たんすると思っている。液体のまま貯め続けることは不可能だ。

●東電福島第一原発事故対策室
 汚染水対策は国の基本計画で定められていてそれに沿って実施している。いま我々が重視しているのは、地震・津波対策。福島で同じように地震・津波があった場合、汚染水が波に持っていかれるのではないかという懸念はわれわれも持っている。先月より公開の委員会の中で優先的に防御しなければならないもの等、東電に順次確認を進めている。

●ゼロの会・大阪
 まず山側からの地下水を遮断して流入する地下水を減らす。そのうえで対策を立てる。タンクに貯まった汚染水は固体化するという方法しか対策はないのではないか。地下水対策、これまでの経験でも方法があるのではないか。民間の叡智も含めて対策をとるべきだ。現状は東電任せで、規制庁はチェックしているだけという風にしか見えない。

●宮本たけし衆議院議員
 資源エネルギー庁と原子力規制庁とはどういう関係にあるのか。資源エネルギー庁は再稼動やりたいと。一方で完全な原発は作れないと。そこで、あなたたちには福島の教訓があり、チェック機関であればそのように意見すべきではないのか。そうかと思えば、汚染水対策とってみても、基本計画に沿って行なわれていると回答する。これでは、資源エネルギー庁が上にあって、その通りに規制庁が動いているようにしか見えない。資源エネルギー庁の下僕なのか、と思えてしまうが。

●東電福島第一原発事故対策室
 われわれの判断で、もし計画の適合しない部分があれば止めている。

●ゼロの会・大阪
 原発を作るもの、推進するものと規制するものが一緒だったという反省のもとに原子力規制庁が分離したはず。にもかかわらず一緒にやっているようでは国民に説明がつかないのではないか。

(2)大飯・高浜をはじめとするすべての原発の再稼働を止めることなど

●原発の再稼働審査について(大野氏)
 大飯・高浜発電所を含め、新規制基準に照らして審査を行なっているところだ。今回は福島第一原発事故を踏まえて定めた新規制基準への適合性を確認したもの。地震、津波、事故に対する対応などの実現可能性を含めて審査している。従来の事故が起こったときの反省として、ゼロリスクはあり得ない、ということだ。事故を繰り返さない高い安全性を目指したものだが、絶対に事故が起こらないとは言えないので、審査したあとも安全性を追求していくことが重要だと考えている。

 絶対に事故を起こすなというご指摘だが、そこについては、可能な限り事故を起こす可能性の低いレベルを目指しているとお答えしたい。ゼロリスクに近づけるよう審査している。

●ゼロの会・大阪
 では、事故は絶対に起こらないとは言えないという福井地裁の判決は正しいという認識でよいか。

●安全規制管理官
 あれは司法の判断であるので、わたしの立場ではコメントは控えたい。
 川内原発については、地下の構造等詳細な審査を行なって、津波の高さなども勘案、火山についても発電所の運用期間において破滅的噴火は起こりにくいと判断し審査を行なっている。

 ただ、ゼロリスクというのはないので、重大事故の場合の対応も審査の対象として行なっている。手順、体制、人等も含めて審査している。

●原子力防災政策課
 川内原発の避難計画については地域防災計画、避難計画、鹿児島県関係9市町村が作っている。計画だけで本当に動くのかと懸念はある。関係部署、警察、県、市町村などが集まって本当に地域防災計画、避難計画どおりに動けるのかということを確認している。さらに訓練などで実効性のあるいいものにしていこうと考えている。

●ゼロの会・大阪
 住民の説明会などでも意見が出されている。HPでも掲載されている。実際に避難するにあたって何時間以内に避難しなければならないのか示されていないとか、渋滞が起こった場合にトイレにも行けないということなど心配されている。道も少なく、ルートが限られている。避難計画が机上のものではないのかという不安の声が寄せられている。

●原子力防災政策課
 渋滞の問題はある。警察の誘導、信号操作をやるということなどを確認している。ただ、実際にそのとおりに動けるのかという問題はある。

●ゼロの会・大阪
 新規制基準に基づいてやるということだが、福島原発事故の原因はまだ分かっていない。事故の真相も解明できていない段階であり、結局は新しい基準と言うが解明前の基準だ。ここに基づいてやるというのは不十分じゃないか。

(3) 規制基準への“世界一厳しい基準”という評価について

●ゼロの会・大阪
 小渕経済産業大臣も世界一厳しい基準で通ったから大丈夫だなどと言い、新規制基準が安全の根拠になってしまっている。何を根拠に新規制基準が世界一厳しい基準だなどと言えるのか。

●長官官房技術基盤課
 ひとつ例を挙げれば、非常用電源の整備。アメリカでもフランスでも非常用電源を用意する場合、3日程度持つ程度のものとされている。日本は7日を要するようにと、より厳しい基準を設けている。

●ゼロの会・大阪
 わたしも7日という記述を読んだ。では7日の根拠はなにか。

●長官官房技術基盤課
 7日あれば普及が期待できるということだ。少なくとも福島のときは2、3日で復旧した。

●ゼロの会・大阪
 あなたの新規制基準のベースはそういうことだ。つまり、福島の時はこうだったから、もう少し強化すれば安全だという発想だ。そういう発想で規制基準はできている。世界の規制基準はどうなっているとか、世界の原発事故に対する対応はどうなっているというような記述は一切なかった。

 新規制基準、一番おかしいと思ったのは、使用済み核燃料のプールが事故で水がなくなったらどうなるのかに対する対策だ。冷却水が少なくなり、崩壊熱で廃棄物の温度がどんどん上昇するという現象が起こって、最悪の場合、臨界に達して爆発という大きな事故になると書いてある。そうならないための対策として可搬式給水車を用意して冷却にあたるということが書いてある。それで安全対策がとれたということが書いてある。ところが、地震なんかが起こった場合、給水車が現地までたどり着けるのかどうか、走ろうとしても地割れが起こっていて側まで行けないということもある。給水車のある建物がつぶれることだってある。

 新たな安全対策とは、プールの水が無くなったら他から調達すればいいという、そういうレベルのものでしかない。非常用の冷却水が使えなくなったらもう一つつけなさい、というレベルだ。関電が個々の対策を積み上げたイベントツリーというのを示しているが、そんなものは巨大な自然災害の下では機能しないというのが福井地裁の判決だ。

 事故は手順通り起こるとは限らない。世界一安全だなどというのは全くの欺瞞で、新たな“安全神話”の始まりだ。

●長官官房技術基盤課
 事故の順番はあまり変わらないのかなと思う。ただ、いろんなことが同時に起こるということなどについては、しっかり対応を考えていく。
 

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 2011年10月15日に結成された原発ゼロの会・大阪は、10月5日(日)に阿倍野区民センターで“発足3周年記念のつどい”を開催します。当日は、午前中、同センターのホール・フロアーで“あんな活動、こんな取り組み、悩みも含めて持ち寄って”原発ゼロの運動を粘り強く広げようと「原発ゼロ活動交流集会」が開催されます。午後の同じくホールで“福島の現状を学び、新たな発展をめざすつどい”が開かれ、福島第1原発から15キロ圏内にある楢葉町・宝鏡寺の住職、早川篤雄さんが「福島のいまを語る」と題して記念講演を行います。また、昼には書道・絵画・絵手紙・写真などで訴える「原発ゼロ文化祭」、太陽光発電の展示や書籍、キーホルターの販売などもの「展示と書籍・物品の販売」も行われます。福島地裁判決を力に原発ゼロ・自然エネルギー推進の世論と運動を高め、原発ゼロの日本を実現するために、原発ゼロの会・大阪では多くの方の参加を呼びかけています。

>>詳細はこちらをクリックしてください。

 

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 大飯原発運転差止請求裁判で、大飯原発3・4号機の運転差止めを認めた福井地裁判決の経過と内容、その意義を学ぶ緊急学習会が7月29日午後、浪速区の保険医会館M&Dホールで開催されました。主催は原発ゼロの会・大阪で、105人が参加し、熱心に講演に聴きいるとともにとともに討論で内容を深めました。「司法は生きていた~大飯原発運転差止判決までの道のりとその意義」と題して講演した同訴訟弁護団の吉川健司弁護士は、裁判の経過と判決の内容を詳しく解説するとともに、判決の意義として「裁判所の矜持を示した判決」「福島第一原発事故の教訓を踏まえた判決」「憲法上の価値の優劣を明示した判決」「新規制基準の合理性を否定した判決」の4点を強調しました。原発ゼロの会・大阪からは、引き続き高裁・最高裁でも原告勝訴を勝ち取っていくために、①福井判決を学習しその内容と意義を学ぶ、②福井地裁判決を支持する国民の声を裁判所に届ける、③先頭に立ってたたかっている原告団・弁護団を支援していく、などの点が提起されました。

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 原発ゼロの会・大阪は7月30日、「避難計画もないのに川内原発の再稼働を認める原子力規制委員会の『審査書案』に抗議し、撤回を求める声明」を発表し、内閣総理大臣・原子力規制委員長・経済産業大臣・環境大臣・鹿児島県知事に送付しました。「声明」では「審査書案」について、①周辺自治体における住民の避難計画の整備は不十分、②火山対策・地震対策など過酷事故については過少評価、③使用済み核燃料=核のゴミ処理の問題など多くの課題についてまともな対応も出来ていないのに、事実上の再稼働の「合格証明書」を出すものであり断じて認めることはできませんと述べています。また、福島第一原発の事故の原因・真相も解明されていない中での原発再稼働の審査は、福島での原発事故の教訓を反映したものにはならず、「世界一厳しい基準」についてもEU(欧州連合)では実施されている核燃料溶融時の対応施設や格納容器の強度なども盛り込まれていないことから、“「世界最高水準」とは言い難い”と指摘しています。「声明」は、大飯原発運転差止請求裁判に対する福井地裁判決、また、最近の“原発ゼロ”を求める世論の動向などを示しながら、政府と九州電力に対しては川内原発の再稼働を直ちに断念すること、原子力規制委員会対しては「審査書案」の撤回を求めています。

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